平成元年(1989年)に、農家のための土と肥料の研究会として立ち上げた「全国土の会」が今年で34年を迎えます。この間令和元年(2019年)の「第31回全国土の会栃木大会」まで、毎年秋に全国各地で全国大会を開催してきましたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で令和2年度の全国大会を中止せざるを得なくなりました。また、各地の地域土の会主催の総会や研修会も多くが中止となりました。昨年度は、2年にわたる全国大会中止を回避するため、例年とは異なる時期でしたが、3月11日にオンラインによる「第32回全国土の会全国大会」を開催しました。その全国大会開催時期をずらした背景には、土壌診断システムの刷新がありました。
「全国土の会」では、会員からの要望により土壌診断分析を行ってきました。その分析結果の他に主要項目によるレーダーチャートや分析結果に対するコメントを記した土壌診断表として「Webみどりくん」を独自に開発して平成10年(1998年)より運用してきました。会員がWeb上でIDとPWを使って「Webみどりくん」にアクセスして分析結果を閲覧できるシステムでしたが、閲覧可能なブラウザがInternet Explorerに限られていました。そのInternet Explorerですが、2022年6月15日にサポート対象外となるため、「Webみどりくん」が使えなくなります。
そこで、この度新たな土壌診断システムとして、File Maker を用いた『全国土の会 土壌診断システム「みどりくん」』を開発して、2022年2月より試験運用、4月より本格運用を始めることになりました。そのため、3月にオンラインによる全国大会を開催し、その中で「みどりくん」の説明をさせて頂きました。これまで、「Webみどりくん」を愛用頂いた会員には申し訳ありませんが、よろしくご理解下さい。
なお、新システム「みどりくん」の運用に伴いまして、土壌診断分析の依頼方法が変わります。また、「全国土の会」への新規入会方法もWeb上からの「入会フォーム」方式となります。これらの諸方式の変更に伴い、会員の皆さんには不都合やご不便をお掛けすることもあろうかと思いますが、ご協力の程、よろしくお願い致します。
今年度も、よろしくお願い致します。

2022年4月1日

全国土の会 会長
東京農業大学 名誉教授
後藤 逸男

 

スライド1
[参 考]
※「みどりくん」4兄弟が揃いました。 お間違いのないように!
(1)生ごみ肥料「みどりくん」
(2)生ごみ堆肥「みどりくん」
(3)農大式簡易土壌診断キット「みどりくん」
(4)全国土の会 土壌診断システム「みどりくん」