「全国土の会」では、会員から土壌診断分析を引き受けていますが、これまで土壌試料の送り方についてのルールがあいまいでした。そのため、分析に必要な量を大きく上回る土壌試料が送られてくることがほとんどでした。
会員から土壌試料が送られてくると、その一部(約200g)を35℃の乾燥機内で乾燥(風乾)して、粉砕した後に2mm目の篩を通した後に分析用試料とします。実際の分析に使用する試料量は約50gで、分析終了後は1年間保存します。
土壌診断分析に必要な土壌は乾燥していない状態(生土)で約200g、風乾・篩別した土壌(風乾細土)で約100gです。作土から採取した土は農家にとって「大切な宝物」です。必要量以上の土が送られてくると廃棄せざるを得ません。しかも、廃棄には処分費が必要です。
そこで、この度新たな「土壌試料の送り方ルール」を設けました。これまでと大きく異なる点は次のとおりです。

(1) 土壌試料送付用のジップ付きビニール袋を用意しました。氏名・圃場名・採取日を記入するシール付きです。

zipped_bagジップ付きビニール袋を全国土の会事務局で用意しています。2015年5月以降、土壌診断分析を依頼したWeb会員以外の会員には土壌診断結果と一緒に次回用の袋を送付しています。今後、土壌診断分析を依頼する方にはジップ付きビニール袋を郵送しますので、メールあるいは電話で連絡して下さい。
ジップ付きビニール袋に詰める土壌試料の量の目安は次のとおりです。
① 生土を送る場合には、約200g
② 前処理済みの風乾・篩別した試料を送る場合には、約100g

注意点:「全国土の会」に送る土壌試料は上記の量で結構ですが、圃場から採取する際には、必ず5ヶ所からそれぞれ200g程度の土を採取し、よく混合してから約200gを採取するようにして下さい。

(2) 会員が自ら前処理(風乾・篩別)した試料を送ると、分析手数料を500円割り引きます。
具体的な土壌試料の前処理方法については、「全国土の会のページ」内の「土壌診断分析要領」をご覧下さい。

(3) 郵便局で販売されているSmart Letter(スマートレター:1枚180円、厚さ2cm、重さ1㎏まで)による発送が便利です。(必須ではありません。)

smart_letter これまでは、宅急便などによる送付が中心でしたが、スマートレターによる送付が、便利で格安です。
① 郵便局で購入します(180円)。
② 送り先・送り元など、必要事項を書き込みます。
土壌試料を詰めたジップ付きビニール袋と土壌診断表を入れて、封をします。一通のスマートレターに2~3点の土壌試料を入れることができます。
④ スマートレターをポストに投函します。(切手を貼る必要はありません。)

<送付先>
〒158-8501
東京都世田谷区桜丘1-1-1 10号館2階
東京農大発(株)全国土の会
Tel&FAX 03-3426-1771

[参 考]
採取した土壌試料の前処理には、次の道具を使うと便利です。

① 小型すり鉢と木製すりこぎ

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注意:すり鉢とすりこぎで乾燥した土壌試料を粉砕する際には、「ごますり」は×です。
すり鉢に乾燥した土壌試料を入れて、木製すりこぎを上下させ、土塊を砕くようにします。

② 小型園芸用篩(ふるい):篩目は2mm

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