昨年4月1日に設立した「東京農大発(株)全国土の会」が、お陰様で一周年を迎えました。
「会社経営」、「経理」、「法人税」などのキーワードには一切縁がなかった40年間の東京農大環境から一変して立ち上げた株式会社ですが、(学)東京農業大学の支援や、全国の全国土の会会員・賛助会員、共同出資者や社員の皆さんの協力によりまして、何とか無事に一周年を迎えることができました。関係各位に、深く感謝申し上げます。
さて、「東京農大発(株)全国土の会」二年目に向けて、先ずは「全国土の会」の事務局としての業務を充実させる所存です。「全国土の会」の基本は、土壌診断に基づいた施肥管理による健康な土づくりを実践することです。従来、土壌診断といえば園芸土壌が中心で、水田では実施率が低い傾向にありました。しかし、最近では水田土壌の地力低下が問題視されるようになり、水田での土壌診断の必要性が増してきました。「全国土の会」では、会員の多くが園芸農家ということもあり、これまでの東京農大式土壌診断システムでは、園芸土壌を中心に土壌診断分析の体系を整えてきましたが、今後は水田土壌にも対応すべく、土壌診断分析法や「Webみどりくん」の改良を進めています。具体的には、可給態ケイ酸や遊離酸化鉄を組み込んだ水田用レーダーチャートの新設などです。
また、4月以降には土壌診断用用具の販売(土壌診断スコップ・農大式簡易土壌診断キット「みどりくん」など)や賛助会員企業と共同開発した資材、あるいは「全国土の会推奨資材」のPRについても、積極的に推進する所存です。
二年目の「東京農大発(株)全国土の会」へのご支援・ご協力を、今後ともよろしくお願い致します。

平成28年4月

東京農大発(株)全国土の会
代表取締役 後藤 逸男