2016年1月26日に千葉県柏市で開催された全国野菜園芸技術研究会の第6回トマト・キュウリサミットにおいて、埼玉土の会副会長でキュウリ農家の清水文章氏が「キュウリ栽培における私の肥培管理」と題して講演した。

清水氏は、東京農業大学土壌学研究室を2005年3月に卒業後、実家である埼玉県加須市のキュウリ農家を継いだ。就農を機に新設したハウスとキュウリ栽培歴39年になるハウスの2棟でキュウリを年2作計4作栽培している。両ハウスで土壌肥沃度が極端に異なり、新規ハウスでは可給態リン酸が欠乏気味(14mg/100g)、旧ハウスでは大過剰(604mg/100g)であった。そこで、新規ハウスには、最も安価なリン酸肥料である豚ぷん堆肥を施用、一方リン酸過剰の旧ハウスでは、一切のリン酸肥料と堆肥の施用を中断し、生ごみ肥料「みどりくん(4-1-1)」を施用することにした。リン酸施用量を削減しても、キュウリ収量やリン酸の吸収量は変わらなかった。
以上のような内容を中心に、学生時代に学んだ土壌肥料学の基礎を実践している肥培管理について発表した。


清水文章氏
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講演風景