新年、あけましておめでとうございます。
40年間勤めた東京農業大学を定年退職した翌日の2015年(平成27年)4月1日に東京農業大学発のベンチャー企業として立ち上げました「東京農大発(株)全国土の会」がほぼ5年が経過しました。
その主な業務は「全国土の会」と「土壌診断分析研究会」の事務局、それに「全国土の会」会員からの依頼による土壌診断分析です。昨年までは土壌化学性分析のみの対応でしたが、今年からは全国土の会の賛助会員である(株)つくば分析センターとの連携により土壌生物性分析を導入します。ただし、土壌生物性多様性指数とか土壌生物性を点数化したような内容の分析ではありません。現状ではそれらに大きな関心が寄せられていますが、どこまで実用性があるかは未知数で、土壌肥料学や土壌微生物学の専門家による十分な学術的検証はなされていません。土壌診断の一環として、先ず普及させるべき土壌生物性分析はセンチュウや土壌病原菌密度の迅速測定です。そのような観点から、先ずはセンチュウ密度とアブラナ科野菜根こぶ病休眠胞子密度測定の申し込みを受け付けています。今後、フザリウム密度など土壌病原菌密度測定への拡大を予定しています。センチュウと根こぶ病休眠胞子密度測定に関する詳細につきましては「土壌診断分析要領」のページをご覧下さい。
その他の業務としては、研修会や講演会講師とコンサルタントです。研修会・講演はこれから年度末までがピークとなります。コンサルタントに関しては、JAの営農指導員・組合員や農業法人などを対象とする土壌肥料研修会・施肥改善のためのトライアル、民間からはバイオマス資源リサイクル関連の技術開発とその普及などの依頼を受けています。
講演講師依頼につきましては、「講演会・研修会」のページをご覧下さい。
本年の主な行事としては、7月上旬に「第9回土壌診断分析研究会」の開催を予定しています。また、秋には「第32回全国土の会全国大会」を開催します。その内容ですが、昨年の栃木大会のような「技術研修を中心とする大会」へとグレードアップさせます。
本年も、よろしくお願い致します。
2020年 元旦
東京農大発(株)全国土の会 代表取締役
東京農業大学 名誉教授
後藤 逸男